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「豪玉万里紀行」紀行 第3号


□■□ 「豪玉万里紀行」紀行 □■□



旅を旅し、紀行を紀行に綴ってお届けします。


時の経つのは早いもので、すっかり秋も深まって参りました。

というわけで、メルマガ第3号をお届けします。



----【 目次 】---------------------

・豪玉近況報告

・豪玉に物申す!

・豪玉万里 旅の思い出

・豪玉旅の予定

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▽△ 豪玉近況報告 ▽△


豪玉メンバーや共に旅する人々の近況をお知らせします。


◎ 中瀬良一 ◎

最近は、どこへでも自転車で現れるという噂。

相変わらず日本中を駆け回って仕事をこなす一方、誰彼かまわず芝居への想いを熱く語り、中瀬濃度の濃いワークショップへと誘っている。


◎ 中村一平 ◎

中瀬の熱い語りの一番の被害者になっている。

曰く「来年に向かっての抱負を語るノンダクレの中瀬さんの相手してます」

どっちが年上なのか分からない状態。


◎ 武谷嘉之 ◎

わけのわからないことに振り回されながらプロレスを見る日々。


△▽△ 豪玉に物申す! ▽△▽


観客の皆さんから寄せられた、貴重なご意見にお答えします。


今回は、豪玉万里紀行旗揚げからの常連さんからのご質問に、武谷がお答えします。


上演場所について

『最近は「イカロスの森」での上演が多いと思いますが、以前は神戸市西区太山寺の塔頭(たっちゅう)の屋根裏や、高砂・宝殿のとある小屋などマニアックな場所での上演もありました。これらは、どんな経緯があって、公演場所と決まったのでしょうか。』



劇場以外のところでやろうと言い出すのは決まって私武谷です。

とりあえずまじめに答えますと、(とりあえず・まじめに・というのが既に言語矛盾ですが)既成の劇場でやると言うことにあまり魅力を感じなかったと言うことがあります。

これは豪玉以前の話ですが、91年に新開地の廃ビル(藤田ビル)でやったときにはまだ「イカロスの森」もありませんでしたし、私達が手の届く範囲の劇場といえば北野の「ポシェット」しかないと言ってもいいような状態でした。(もちろん探せばよりよい劇場はあったのでしょうが)

私は「ポシェット」のメルヘン趣味が全く愛せなかったですし、完全に社会の中に取り込まれた少し前に流行った言い方をすれば「去勢された」劇場のようにしか思えませんでした。

私は少なくとも演劇は革命的でなければならないと思っていますから、ポシェットでやると言うことに大きな抵抗があったのです。


そんなわけで、何もないところから劇場をつくりたいという欲は常にあるわけですが、なんと言っても二言目には「めんどっちい」とのたまわるような演出ですから自分の足で稼いで魅力的な場所を見つけて、交渉するなどと言う立派なことができるわけもありません。


ぶっちゃけて言えば全て向こう様からの申し出をうけただけなのです。

最近は自分の場所を使っていいよと言ってくれるような奇特な方とお会いしないので、そのような公演がないだけだともいえます。

率直に言って私はイカロスが大変気に入っています。普通は決して見つからないような場所で、細い一本道の階段を上って、構造が理解できないような細い入口から、おそらく消防法にぶっちぎりで違反しているような場所に詰め込まれるというそういう劇場ならば、私の中では十分に自分の表現をする場所として許容できるからです。


とはいえ、劇場以外の場所でやりたい気持ちは満々ですので、よい話があったら教えてください。

と、最後まで人に頼るずぼらなわたくし。


△▽△ 豪玉万里 旅の思い出 ▽△▽


豪玉万里紀行T・Uの過去の公演について、思いつくまま語ってみたいと思います。


今回は豪玉万里紀行T第3回公演「僕らは生まれ変わった木の葉のように」(1999年3月27日・28日 神戸北野 シアターポシェット)を振り返ってみましょう。


清水邦夫氏の作品を武谷が脚色。そして演出はN.R.スノッブ。


はじめにお断りしておきますが、私はこの芝居を見てはいません。受付を担当していて、見られなかったのです。

普段なら、受付を担当していても3〜5回公演くらいするので、1回は開演直後に場内に入って見る事ができます。しかし、この芝居はちょっと特殊で、始まってしばらくすると観客を全員舞台側に移動させ、客席側で芝居が進行します。ですから、途中での入退場ができないので、見られなかったのです。

ま、私の“旅の思い出”なので「見られなかった」という思い出も思い出の内かなと、取り上げてみました。


演出のN.R.スノッブ氏は謎の多い人物ですが、旗揚げ・第3回公演の演出を担当し、豪玉のお客様にはお馴染みの名前です。

しかし、キャストは小幡祥久(劇団 太陽基地アパッシュ)・衣川佳子・野田俊介(劇団イクスクラメーション)・山本貴士(コドモドア局)・広川裕子の5人で、中瀬や中村の名前が無く、豪玉濃度の低い作品ではあります。


映画館を舞台にしたお話なのですが、シアターポシェットという劇場の雰囲気が、今は無い神戸・三宮の朝日シネマやビック映劇を思い出させて切なくなります。



△▽△ 豪玉旅の予定 ▽△▽


次回公演の計画が、着々と進んでいます。

来年5月の末ぐらいに公演予定、作・演出は山本慎也です。

詳細については今後お知らせしていきますので、ご期待ください。




▽△▽△▽ 編集後記 ▽△▽△▽


大変ご無沙汰しております。

忘れた頃に豪玉万里紀行のメルマガが帰ってまいりました。

こんなペースも豪玉らしくて良いかな、と言い訳しつつ、皆様のご意見・ご感想などをお待ちしております。


              江間 敦子